洋楽を聴くことで英語の学習ができたら楽しいですよね。
しかし、リスニングしてみようと思ったものの、難しくて全然歯が立たなかった、という経験をされた方は多いのではないでしょうか。
洋楽でリスニングの学習をしてみたいけれど、どんな曲が簡単で初心者に向いているのかわからない。できれば自分が知っている曲がいいんだけど・・。
という疑問に答えるべく、英語学習に向いている洋楽の中でも、簡単で入門にふさわしい曲を選んでみました。
また、曲紹介だけでなく、リスニングするときのコツや心構えについても解説しています。
リスニング入門用の洋楽としての選曲の基準
リスニング入門用の曲として、こんな基準で選曲してみました。
- 歌詞の語彙がほぼ中学レベルにおさまる
- 言葉の数が少なめ(短めの曲や同じ歌詞の繰り返しが多い曲)
- 文法や表現に難しいものが無く、ほぼ中学レベルにおさまる
- 極力、だれもが聞いたことがあるような有名な曲
結果的に、昔の曲ばかりになってしまいましたが、どれも名曲ばかりですので、聞いたことがある曲が少なからずあると思います。
(新しめの歌だと、この条件に合うものがなかなか見つかりません)
リスニング入門用のオススメの曲
難易度の低そうな曲から順に並べています。
自分の好みに合っていて、これならチャレンジできそうかも、と思える曲から挑戦してみるといいかもしれません。
Hello, Goodbye / The Beatles
ビートルズの曲ながら、歌詞はびっくりするぐらい簡単な英語しか出てこなくて、なんと過去形すら出てきません。
リスニングできるかどうかはまた別問題ですが、文字で見れば、中学1年生でも理解できるような内容です。
Love Me Do / The Beatles
こちらもビートルズです。
簡単な英語で、しかも繰り返しが多いため、聴いているうちにすぐに覚えてしまうのではないかと思います。
ちなみに、Love me doの"do"はなんなの?と思うかもしれませんが、loveを強調しているだけなので大した意味はありません。
Sailing / Rod Stewart
とても簡単な英語ながら、思いのほか深い意味を持つ歌です。
スローなテンポのバラードなので、リスニングもしやすいかと思います。
You Are My Sunshine
アメリカで広く歌われているポピュラーソングです。
ちなみに、歌詞の中に、I was mistakenという部分があり、
ここはなんで受動態の形になっているんだろう?と思われるかもしれませんが、これは受動態ではありません。
このmistakenは(mistakeの過去分詞ではなく)形容詞で、これで「私は思い違いをしていた」というような意味になります。
Sing / Carpenters
カーペンターズの曲です。この曲は英語の授業で習うこともあるようですね。
子供向けの歌で、「みんなで大きな声で歌おうよ」みたいな内容です。
What A Wonderful World / Louis Armstrong
ルイ・アームストロングの名曲です。
美しく、温かい歌詞の意味を、是非、英語を通して理解してみてください。
The End of the World / The Carpenters
カーペンターズの曲です。
タイトルが、"The End of the World "、つまり、世界の終わり、という意味です。
この美しい歌がなんでそんなタイトルなのか、是非、歌詞の意味を理解してみてください。
Stand By Me / Ben E. King
映画「スタンド・バイ・ミー」で有名なあの曲です。
この曲が歌えたらイイと思いませんか?是非チャレンジしてほしい曲です。
リスニングのコツと最初のうちの心構え
全然聞き取れなくても落ち込む必要は無い
全然聞き取れなくてショックを受けるかもしれませんが、最初のうちは聞き取れなくて当然なので落ち込む必要はありません。
歌詞を見てもどこを歌っているかすらわからず、付いていくだけで必死だったりします。
そもそも、日本語と英語では、発音、言葉のリズム、強弱、息の使い方、声の出し方、全部が異なります。
何から何まで違うので、いきなり聞き取れるわけがないんです。
それでも、自分の耳に聞こえるままに、何度も繰り返し聴きこんでください。
聴きこんで、音を覚え、不可解な部分を抽出する
曲を聴きこんで、歌詞と見比べると、こんなことを思う部分が出てきます。
- こんなにたくさんの単語を一気に発音しているの!?
- この部分は絶対こう言っているようには聞こえない
- ボソッと言っていて全然聞き取れない
- 自分の思っていた発音と全然違う
こういう、理解不能な部分があると、不可解だったり、理不尽に感じたり、苛立ったりします。
でも実は、こういう部分こそが大事なんです。こういう、不可解な箇所にこそ、学ぶべきことが詰まっています。
この不可解ポイントは、すぐには解消しないかもしれませんが、英語の学習を続けているうちに、少しずつ解消していきます。
なぜそんな発音になるのか、どういうルールで発音が変化するのか、なぜボソッと発音するのか、だんだんわかってくるようになります。
ですので、「聞き取れた、聞き取れなかった」だけではなく、「こことここの部分が特に不可解で全然わからない」というように、不可解ポイントを抽出しましょう。
不可解ポイントの解消が、今後の英語学習のテーマになってくるでしょう。
歌うことでリスニング力は高まる
実は、洋楽を聴きこんでいるだけでは、リスニングの力はそれほど付きません。
リスニング力は、発音できるようになることで向上します。
聴きこんで、音として覚えてきたら、次に、歌詞を見ながら歌ってみましょう。
歌う練習をすることで、発音の練習になるだけではなく、英語のリズムや強弱の付け方を理解できるようになります。
聴いているだけではわからないことが、自分が発声してみることによってわかるようになります。
それによってリスニング力が向上します。
まとめ
- 聞き取れなくても落ち込む必要はありません。聞こえるままに、何度も聴きこみましょう。
- 特に聞き取れない部分、不可解な箇所を抽出しましょう。こういう部分はすぐに聞き取れるようにはならないかもしれませんが、それはそれで良しとして気長に構えましょう。
- 曲を聴きこんだら、歌詞を見ながら歌ってみましょう。歌えるようになってくるとリスニング力が向上します。
洋楽で学ぶことのメリットを知ろう
英語を丸ごと覚えられる
歌を使った学習のいいところは、何度も聴いているうちに、理屈ではなく、音として英語を丸ごと覚えてしまえるところです。
歌詞の英文を全部細かいところまで理解できなくてもいいんです。単語や文法がよくわからないところがあっても、英語を学習していれば後からわかってきますので、ひとまず、歌詞を見ながら歌えるようになることを目指しましょう。
歌詞を見ながら歌えるぐらいになれば、その曲の英語は、音として頭の中になじんでいる状態になります。暗記したつもりは無くても、鼻歌で歌っているときに自然と歌詞が出てくるようになります。
覚えた曲は自分の中の資産になる
覚えた洋楽の曲は、のちの英語学習に生きてきます。
例えば、単語集で単語を覚えようとしているときに、
「あれ?この単語、あの曲の中で出てきたやつじゃないの?」
となることがあります。
こういう、過去に出会ったことのある単語は、記憶に定着しやすいです。
そして、もしその単語の意味を忘れてしまったとしても、歌の内容からたどって思い出すことができたりします。
これはほんの一例で、覚えた曲は、のちに何らかの形で必ず役に立つ時が来ます。英語学習における資産として自分の中に蓄積していきます。
洋楽で学ぶことは、単純に、楽しい、カッコいい
何より、好きな曲の歌詞の意味が分かるようになる、歌えるようになる、というのは、楽しいですし、歌えたらカッコいいことですよね。
一曲、また一曲、と、歌える曲を増やしていきましょう。